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東京都国分寺市の新日本婦人の会、国分寺支部のブログです。支部からのお知らせや、管理者ぶんじねこの個人的見解も含んだ雑感など色々を発信します。

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【対話アクション】日の丸君が代を学校で強制しないで!

今日は、市内の小中学校を回って、校長先生と懇談。

毎年、
「教育現場で日の丸君が代を強制しないでください」
と、お願いして歩いていますが、今年はそれに加えて
「いじめや体罰問題を解決するには、学校と地域の連携が大切だと新婦人は考えています」
ということをお伝えしようと、意思統一してお伺いしました。

お忙しい時間を割いてお話を聞いてくださった校長先生、校長先生が学校行事の引率、新年度関係の会議などのご事情があってもお時間をくださった副校長先生、本当にありがとうございました。


毎年、お手紙をお渡ししていますが、今回は、わたしたちの生の声や願いがダイレクトに伝わることを願って、会員の方に一言コメントを書いてもらって、色紙にして持参しました。真ん中の絵は、絵手紙小組のKさんの作品です。

「孫が小学生です。学校がとても好きだといっています。これからも子どもがのびのび過ごせる学校をおねがいします」
「国家に役立つ人間を育てるのではなく、国家を育てられる人間に育ててもらえる学校を」
「子どもの権利条約の実現を国分寺市からスタートできるような自由と平和の学校を」
「正しい歴史を子どもに教えてください」



ある学校の校長先生は
「わたしたちは強制はしていません。日の丸も君が代も国にとっては大切な存在。あるべきものだと考えています。ですから強制ではなく大切に思う心をもってもらいたいと考えています」
と、おっしゃいました。そこで
「第二次世界大戦のときには、日の丸君が代と教育勅語で、軍国教育がされ、戦争の道を日本は歩んできました。今、憲法が変えられてしまうかもしれないという時代の中、子どもたちがまた、同じ教育をされてしまわないか、わたしたちは心配しているのです。教育現場では当時のことを的確に子どもたちに伝えたり、先生方の間でも自由に語り合ったりして、日の丸君が代の歴史をふまえつつ、平和が実現できる学校教育をお願いしたいのです」
と、申し上げました。

すると
「確かに日の丸君が代が戦争に結びつくようなことがあれば、わたしたちは全力で子どもたちを守らなくてはなりません。わたしは日の丸も君が代も戦争に直結するものとは考えてはいませんが、平和を守りたい。戦争はいけないという思いは、あなたがたと同じですよ」
と、言ってくださいました。

「あなたがたと同じですよ」
というお言葉は、今回はいじめや体罰、学力テストを利用しての学力重視の窮屈な学校教育についても、お聞きすることがありました。
「地域の方々も子どもたちを引き続き見守っていていただきたい」
「学校だけが教育の場とは考えていない」
そんな思いを丁寧に語ってくださった校長先生もいらっしゃいました。

また、わたしたちの色紙を手にとって
「この絵はとても愛らしくて上手ですね。どなたが描かれたのですか?」
とたずねてくださり、サークル活動を紹介しましたら、校長先生が
「わたしどものところの生徒たちも、わたしに絵をプレゼントしてくれたりするんですよ」
といって、色紙に描かれたすごく上手なイラストを見せてくださいました。そのうれしそうなお顔に、子どもたちに対する愛情を感じ、とてもあたたかな気持ちになりました。

「新日本婦人の会、と名前だけ伺えば、それこそ戦時中の『婦人会』じゃないかと疑ってしまいます」
とのストレートなご意見をいただき
「わたしたちは昨年50周年を迎えた女性のグループで、創立者には絵本作家のいわさきちひろさん、戦前から女性の参選権運動をしていた作家の平塚らいてうさんらが、二度と子どもたちを戦争に巻き込まないということを誓ってはじめたグループです」
と、お話すると、安心してくださったところもありました。

また、ある学校の校長先生は応接室にわたしたちを案内してくださり、ゆっくりわたしたちの質問にこたえてくださいました。
「日の丸君が代を用いること、壇上にある旗に礼をすることについては、何か象徴的なそれそのものを敬うことより、一緒に学校にいて学校づくりをしている人たちに対する礼儀だと考えている」
と、校長先生がおっしゃいましたので
「大阪でなされているような、卒業式での口パクチェックをどうお考えになりますか?」
と、たずねましたら
「個人的にはそれは式そのものの本来の目的には全く関係がない行為で、そこに人に対する敬意があるとは思えず、ひどく極端な例だと思っている。自分はそのようなことをするつもりはありません。」
と、はっきりとおっしゃり、校長先生の静かな情熱をみた思いがいたしました。

今回まわってみていくつか気が付いたことがあります。

それは小学校でも中学校でも、学校を訪れる人に対してとても礼儀正しく、挨拶をしっかりしてくださることです。ちょうどグラウンドを通るとき、体育の授業がはじまるところでしたが、生徒さんたちが大きな声で
「こんにちは!!」
と、みんなで言ってくださり、びっくりして恐縮してしまいました。わたしたちもご挨拶しましたが、その曇りのない声に、すごく元気をもらいました。

校長先生のお話で共通しているのが
「教育要綱にのっとって粛々とこなしている」
という点です。
「教員が起立したかしないか報告はすることになっているが、生徒については問わないことになっている」
ということを話される先生がたの言葉のニュアンスの中に、ある意味、先生たちが防波堤になり子どもを守っているというような意識もおありなのかな、と感じました。

新婦人の取り組みは学校を責めるものではなく、教育現場に軍国主義を持ち込まないその教育の在り方そのものを問う取り組みですから、今後も地域の学校とはつながり、教育方針を決める政府や文科省への要請、また選挙では軍国教育に明確に反対の立場の候補が誰か見極めたり、情報を市民と共有することの大切さを改めて実感しました。

例年よりお話してくださる校長先生が多く、ひとつには
「市民と学校がつながって子どもを見守る視線をもつ」こと
それとやはり
「憲法が危機である中で学校だけで防波堤になりうるか?」という
学校がおかれている苦悩があるのかもしれないとも想像しました。

わたしは子どもが市内の学校に通う保護者でもありますので、今回いろいろな学校の校長先生とお話できたことは、大変勉強になりました。

国分寺市は非核平和都市宣言もして、年間様々な平和行事も行われています。これからも平和の取り組みでは学校と力をあわせて、平和を守り続けてゆきたいと思いました。
  参考 国分寺市 平和への取り組み
http://www.city.kokubunji.tokyo.jp/community/6150/index.html

同時に日の丸君が代についても、単に賛成反対の結論を導き出すためのものではなく、そこにどんな意味があって、わたしたちが何を守らなくてはならないか、多くの方と語り合ってゆきたいと、改めて感じる一日でした。

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